ダメなものはダメーッ!
…で終わってしまうとウチのフリマサイトもNGになってしまう。
冤罪を回避するためにも、ちゃんと説明したいと思い、今回筆を執っています。
私なりにわかりやすくまとめてみました。
例によってかなり長くなってしまいましたが、お付き合いください。
目次
ダメな理由4選
フリマアプリやネットオークションに出品してはいけない理由は、大きく分けて4つ。
- 法令・条例違反
- アプリの利用規約違反
- 同人マナー違反
- 頒布者の意向
上の方ほどNG度が高い。
項目ごとに説明していきます。
法令・条例違反
「法令」とは、国が定めたルールです。
「条例」は、各地方自治体が定めたルールです。
どちらも違反すると、大抵は警察のお世話になることになります。
捕まるよ、マジで。
売ること自体が、これらのルールに違反するパターン。
それは、“成人向け”の作品を未成年に売ったときです。
青少年保護育成条例違反
エロ本を未成年が買える場所に出品するぜ!
普通に考えてアウトですね。
タバコやお酒とほぼ同じ。
売ったら処罰されます。売った側が。
だから年齢確認してるんです。
同人即売会イベントでだって、毎回年齢確認してますよね?
捕まるからです。頒布した側が。
エロ本の場合は“青少年保護育成条例”に違反します。
地域によって正式名称や内容が多少異なりますが、基本的には全国で同じような規制があります。
(外部リンク:東京都青少年の健全な育成に関する条例)
東京都の場合はこれの九条に定められています。
未成年の方、頼むから買わないでください。
売った同人作家が捕まります。
なお、フリマでも売った側が捕まります。
当たり前だよなあ?
そもそも未成年が使えるアプリは、アダルト商品の出品が全面的に禁止されています。
運営もしょっぴかれるから。管理不行届で。
メルカリもラクマも規約に禁止が明記されてます。
出したら消されます。
まずは出品した商品が、繰り返すとアカウントが消されます。
規約違反なので。
私が知るかぎり、許されてるのはヤフーオークションだけ。
ヤフオクにはアダルトカテゴリが存在します。
未成年者を弾くシステムが確立されているので、その範囲内でなら出品OK。
一般カテゴリに出品したら、当然出品停止をくらいます。規約違反なので。
詐欺罪
なら成人向け表記を消して出品したろ!
ダメに決まってんだろ。
アウトofアウト。最悪です。
社会的にも倫理的にもアウト。
何を「ナイスアイデア!」みたいな顔で出してんだ。
そ こ ま で し て 売 り た い か 。
というか詐欺罪に片足を突っ込んでる状態です。
エロ本を「エロじゃないです!」つって売ってんだから。
「エロだって知ってたら買わなかった!」って人が買っちゃったら、それはもう欺罔行為なんですよ。
ちなみに…
詐欺罪の刑罰は「10年以下の懲役」。
罰金刑の規定なし。
つまり有罪判決=刑務所直送。
※起訴時点で刑事裁判(公開)は確定
詐欺は罪としてはかなり重いのです。
実際罰されてるの?
でもこのニセ全年齢同人誌の出品が横行しているのが今のフリマアプリ。
悲しいかな、ちょっと検索をかけると大量の成人向け同人誌が出てきます。
表紙の🔞マークを巧妙に消された出品画像で!
成人向け表記そのままでアップすると消されるからね。
じゃあ加工して見えなくしちゃえばいいだろってね。
そんなわけがあるか。
いやルール違反なんですよ。
しかし🔞マークを隠されてしまうと、一見して違反出品物かどうかわかりません。
一つ一つ検索かければ、頒布元のサークルが通販してる作品の元画像とか出てくるのでわかりますが、サッとチェックして気づくのは至難の業。ていうか不可能。
アプリ管理側の確認が難しいせいで、事実上の野放し状態。
由々しき事態です。
でも未成年に売って訴えられたら捕まりますからね。
人間、捕まる時は捕まる。
実際に、『成人向けとわからず買った未成年者が保護者に相談して警察沙汰になった』事例がネット上で観測されています。
事例の真偽はともかく、もしそうなったとして。
どうなる?
こうなる。
保護者からアプリ運営者に通報が行くと、出品者のアカウントは永久停止・強制退会となる可能性があります。つまり垢BAN。
通報を受けた警察からは、警告を受けたり、罰則を科されたりします。
常習性が認められるなど悪質な場合は、最悪捕まります。
確実に故意(確信犯)だとわかるので、犯罪として成立するから。
だってわざわざ🔞マーク消す加工の手間割いてまで売ってるんだし…。
覚悟の上で売ってるんですよね?
素直で善良な未成年購入者に当たったらドボン。
ペナルティは前科一犯。リスキーすぎる。
そんなリスクを冒してまで、成人向け同人誌、フリマアプリで売りますか?
なお、売られた本の頒布元(同人作家)にも連絡が行く可能性が高い。
ひどすぎる。 同人作家は何も悪いことしてないのに。 とんだ巻き込み事故です。 神作家を社会的に殺そうとするな。
そんな理由で推し作家が筆を折ったら一生恨むからな。
アプリの利用規約違反
禁止されている出品物
アプリの規約で禁止されているものを出品する。
これも明確にルール違反です。
「アダルト商品」は、ほぼ全てのフリマアプリで出品禁止になっていますが、「同人誌」も出品禁止とされているアプリがあります。
みなさんご存知、業界最大手「メルカリ」です。
(外部リンク:「メルカリ」知的財産権を侵害するもの(禁止されている出品物))
元から二次創作は権利的にグレーなんですよね
※二次創作グレー問題については、こちらの記事で詳しくまとめています。
同人活動は隠れてやるべき趣味!?そう言われる理由とは
同人活動(二次創作)という著作権的にグレーな趣味をやる上で、版権元に訴えられないために具体的に「何をやったらアウト」なのかを記事にしました。
表向き“知的財産権を侵害する可能性があるから”という理由で禁止しているメルカリですが、前述した「隠し成人向け同人誌売買」問題も含めて『管理しきれないから』という理由で一括で禁止にしたのではないか…と勝手に勘繰っています。※個人の意見です。
まあ理由はどうあれ、ダメなものはダメです。
だってアプリ側が禁止してんだから。
法令違反や社会情勢を鑑みて、アプリ運営者はルールを定めており、違反すると出品停止や利用制限などのペナルティが科されます。
最終的には、やっぱり垢BAN。
無法地帯の現状
でも売られてるじゃん。
いや…うん…売られてるんだよなぁ…。
禁止されてるのにね。
運営側の管理が追いついていないのか、はたまた敢えて放置されているのか。
悲しいことですが、多くの営利企業はモラルよりコストを重視します。
社会通念上は厳しく対応して然るべき事案でも、管理強化にかけるコストと、販売手数料を得る機会の損失、訴えられた場合に企業が受けるだろう損害やリスクとを損得勘定にかけた結果、「コストに見合わない」と判断されている可能性は大いにあり得ます。
実際のところはわかりませんが、取り締まりなどはされていないのが現状です。
じゃあどうすれば動いてもらえるのか。
ここで一つ真理を。
人を動かすのはモラルではなくリスク!
身も蓋もない。
だが真理なのだ。
人も企業も同じです。動かしてるのは人だから。
とりわけ企業が恐れるリスク。
それは社会的信用の低下です。
炎上こわい
消費者の支持を失うことは、業績悪化に直結します。
通報者が増える、批判の声が大きくなるなどすれば、大企業でも対応を検討します。
行政から指摘が入ると動く場合も。
消費者は法律や行政に守られています。
(外部リンク:「消費者庁」取引デジタルプラットフォームを利用する消費者の利益の保護に関する法律)
今回のような事案では「未成年者を守るため」という理由で訴えれば、消費者庁が動く可能性はなくはないです。
言ってみる価値はあります。
しかし消費者庁も忙しいので、いつ動いてくれるかはわかりません。
待ってらんないのでMIKEMIKEを作りました。
成人向けも安全に出品できる同人専門のフリマサイトを作りました。
捕まったりBANされたりするリスクを冒さず、安全に同人誌を売れます。
ぜひ使ってみてください!
同人マナー違反
一般人も使うフリマアプリやフリマサイト、ネットオークションに出品する。
それすなわち、一般人の目に触れることを意味します。
同人誌の元ネタ(原作)タイトルや、登場するキャラクター名が商品説明などに載っている状態で、です。
ここで言う“一般人”とは、“同人誌”というモノの存在を知らない人々のことです。
一般の目に触れることがタブーな理由
- 同人誌が一般人の目に触れるとどうなる?
-
公式と勘違いされる可能性が出てくる。
これが非常にマズい。
同人作家が恐れることベスト3くらいに入ってると思う。
- 一般人、同人誌と公式の見分けがつかないんですか?
-
つかない。
知らない人はマジで見分けがついてない。
二次創作や同人自体を知らない一般人は、広く世の中に存在します。
我々のような同人歴の長い人間は、ほぼほぼ同人誌と公式の見分けはつきます。
でもコレ、特殊能力ですからね。
商業と見分けつかないレベルの同人誌も結構あるから…。
画力も高けりゃ装丁も超しっかりしてるハイレベル同人誌、世の中にかなりあります。
作り手のこだわりと情熱を感じられる珠玉の一品。
一瞬「まだ見ぬ公式スピンオフか?」って思う完成度の同人、稀によくある。
同じハイレベル同人誌でも、“やたら豪華な箔押し装丁の薄い本”とかだとわかりやすいですが、“単行本型の装丁で絵柄も寄せてある本”とかになると、感動すると同時に「一般書店に並べてあったら公式と勘違いするかも…」と思うときがあります。
というか古の同人女子の皆様方におかれましては、同人アンソロ集を公式スピンオフかなにかと勘違いして読んだ経験がある方も多いのではないでしょうか。
中を見ればわかるよ!
同人誌の場合、中身のどこかに「原作その他関係者様とは一切関係ありません」と書かれているので判別がつきます。
大体は冒頭の注意書きや奥付に記載がある。
中を見ればわかる。
…中身、買うまで見られませんけど!?
はいそうです。
出品物は表紙の画像しか載ってないんですね。
まあ中身が見れたとしても、奥付とか注意書き見ない人もいるんですが。
仮に出品物タイトルとかに“同人誌”と書いていたとしても、
“同人誌”という単語の意味すら知らないピュアな一般人が見たらどうなるか。
「公式が出してる番外編か何かかな?」みたいな誤解を普通にします。
誤解したまま買って読みます。
一般人「…しゅ、主人公♂とライバル♂がいつの間にか付き合ってるー!?」
誤解です。
商業BLでない限りは100%妄想&誤解なんですけど、それでも正史だと信じちゃう人が一定数出てきます。
なんせ『同人』なるカテゴリの存在自体を知らないので。
“ファンが妄想で漫画や小説を書いて、勝手に本まで作って売ってる”なんて、知らない人からすれば想像の埒外なのです。
“公式”以外が本を出してるなんて考えもしてない。
しかもそれが🔞マークを隠して売られた成人向け同人誌だったら…?
買ってしまったのが、子どもだったら…?
考えるだけで恐ろしいで。
「メルカリで🔞マークを隠して成人向け同人誌を売る」ヤバさ具合が伝わったでしょうか。
同人活動する全ての人にとってのリスク
成人向けは言うに及ばずですが、全年齢作品でも公式と誤解されるとマズいことになります。
具体的に言うと、著作権利者などに訴えられる可能性が出てくる。
なおこの場合、訴えられるのは本を描いた同人作家である。
過去、一般人からの通報により同人作家が逮捕されたことが実際にありました。
(外部リンク:「Wikipedia」ドラえもん最終話同人誌問題)
(外部リンク:「Wikipedia」ポケモン同人誌事件)
影響力が大きくなりすぎたり、原作のイメージにまで悪影響を与えたりすると、著作権侵害問題に発展します。
同人誌を公式と誤解した一般人からの問い合わせが増えると、二次創作そのものが問題視されることになり、同人コミュニティ全体の活動自粛・縮小にまで繋がりかねません。
受け継がれているマナーには意味があります。
「ダメだダメだ」と口うるさい先人たちも、意地悪で言っているわけではありません。
全ては同人コミュニティや文化そのものを守るため。
著作権者や版権のお目こぼしがあるからこそ、同人活動はできている。
そのことをお忘れなく。
頒布者の意向
その同人誌を作った本人が嫌がってるパターン。
“お願い”の効力
注意書きで「売らずに捨ててくれ!(意訳)」と叫んでるタイプの同人誌。
(あと奥付に個人情報が載ってるタイプの古の同人誌も)
その作家さんを尊重する心があるのなら、慮ってあげてほしいな…とは思います。
やめたげてよぉ!
ただ、この理由では売る人の行動を制限することまではできません。
ルールではないため、あくまでお願いの範疇になります。
中古同人誌を売買すること自体には、なんら制限はありません。
そもそも同人誌専門の中古売買取次業者とかは昔からあるわけで。
需要の高い絶版同人誌などは頒布価格より遥かに高いプレミア価格で販売されています。
転売というなら、これらの中古専門店も同じことをしています。 むしろ店舗を構える専門業者の方が人件費やら土地代やら税金やら山ほどかかるので、個人より高額転売率は高いです。利益上げなきゃ会社が潰れるので。
“同人誌の著作権”は書いた同人作家にありますが、同人作家(頒布者)の手を離れた同人誌それ自体の所有権は購入者に移ります。
購入者が購入物をその後どう処分しようと、販売者は口出しできません。
所有権の侵害になるから。 商業作家や出版社が「ウチの出した本は中古売買しないで!」などと言うことはありませんよね。
本音では「売ってほしくないな…」と思っているかもしれませんが、買った人への権利侵害になってしまうので言いません。
原則として、お金を出して買ったモノをその後どうするかは買った人の自由です。
規則≧権利>影響力>倫理>良心
…書いてて虚しくなってきたな。
でもこれが世の中のパワーランキングです。
良心に訴えかけるだけでは、全ての他人は動いてくれません。
例えば同人マナーは守らなければ、界隈全体に悪影響があります。
いわば一蓮托生。
森ごと燃やされないために、村の所在を関係者以外に極力漏らさないエルフ住民の構図。
それでも住民や関係者がリスクを理解し、“協力”してくれることが前提です。
漏らした場合のペナルティも村八分がせいぜい。
村全体の掟で、村の命運が掛かっていてもこうなのですから、同人作家ひとりが『売らないで!』と叫んでも、力不足は否めません。
訴えるならルールや世論を味方につけて武装するしかない。
規約違反や同人マナーを盾に、「一般フリマアプリやオークションに出さないで!」と主張するのは、ある程度の強制力があります。でも中古売買そのものを禁止することは難しい。
それがわかっているから、「売ってほしくはないが、どうしても売るのであれば専門店に」と言う同人作家が多いのです。
とはいえ、“お願い”でも聞き入れてくれる人もいます。
そういう優しい世界であってほしい。結局は買った人次第にはなりますが。
売らずに処分して欲しい同人作家は、ダメ元で書いておいてもいいでしょう。 しかし禁止されてても売る人は売ります。
フリマでの同人誌売買は需要があります。
だからこそ、禁止されている一般フリマアプリでの売買が横行しているのです。 現状、そこしか個人で売れる場所がないから、ルール違反してでも売る人が多い。
これをどうにかしたいなら、最低限ルールやマナー違反にはならない専門的な売買の場所を用意するのがベストだと思ってMIKEMIKEを作りました。 禁酒法と同じで、全面規制はむしろ密売を増やす結果にもなりますから…。
まとめ
- なぜ同人誌を一般フリマアプリやオークションで売るべきでないのか。
-
ルールとマナーに反するから。
『ルールやマナーとして決まっていることだから』 『みんなに迷惑がかかるから守れ』 …という理由はそれだけで真っ当ではあるのですが、当人の良識に頼りすぎていて、「破るとどうなるのか」まで説明されることはあまりありません。 よく聞く同人マナー論。
「マナーの押し付け」、「ただの同調圧力」、「私には関係ないし」と思って違反出品してる人もいるのかも
ルール違反は、罰則やペナルティを受ける可能性があり、
マナー違反は、新しい同人誌が読めなくなる可能性がある。
違反した当人が受けるデメリットを一言で言えばこう。
今回の記事では、他人事ではない、違反者本人の被る具体的なリスクも合わせてまとめてみました。
いかがでしょうか。
ルールの意義と守るべき理由。
ご納得いただけたなら幸いです。
逆に言えば、ルールやマナーに違反しなければ売ってもよいのです!
今回挙げたほぼ全ての問題をクリアした夢のフリマサイトがあります。
実は…!あるんです…!!
はい、最後もウチの宣伝です。
MIKEMIKEは、「一般の目に触れない」同人専門のフリマサイトです。
ルールとマナーに違反しないフリマサイト。
安心・安全に同人誌を売りたい人は、ぜひ使ってみてくださいね!
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